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ボッティチェリBotticelli

ボッティチェリの時代と出身地

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制作中



ボッティチェリについて

 サンドロ・ボッティチェリとは、初期のルネサンス期において活躍したイタリアの画家です。

 本名はアレッサンドロ・ディ・マリアーノ・フィリペーピといい、名前のボッティチェッリはイタリア語で小さな樽を意味したもので、これは兄が肥満体型だった幼い頃のあだ名を用いた呼び名です。

 サンドロ・ボッティチェリは1445年ごろにイタリアはフィレンツェのアルノ川近くにあるヌォーヴァ通りで産まれ、皮なめし職人である父親の元で4人兄弟の末っ子として育ちます。



 やがて10歳頃の年齢になると早くも工房で修行を開始して、最初の師匠であるフィリッポ・リッピの影響を大きく受けて、最初期の作品はいずれもリッピと似通った作風です。


 その後は他にいくつかの工房を渡り歩く中で影響を受けつつ自身の絵画様式を徐々に進化させ、1469年の公的書類によればこの20代半ばの段階ですでに独立していました。


 翌年には自ら工房を立ち上げ初めての公的注文で高い評価を受けることになり、この辺りから模範となる様式から脱却してこれまでとは異なる独自の様式を確立したことでフィレンツェで名声を博し、同地で銀行家であり政治家としても名高いメディチ家と親密な関係にありました。


 その後のボッティチェッリは人文主義的であり哲学的主題により自身の様式は豊かさを増していき、さらに新プラトン主義者たちと友人になる中で影響を受ける中で全盛期を迎えます。 サンドロ・ボッティチェリの作品は数が多いのですが、その中でもプリマヴェーラ(ウフィツィ美術館)、ヴィーナスの誕生(ウフィツィ美術館)などは特に有名です。



 プリマヴェーラは1482年頃に木板にテンペラで描かれた板絵で、国内ではイタリア語の訳として春と呼ばれることもあります。

 主題となるのは春に急成長を遂げる世界の寓意とされており、構成としては六人の女性に二人の男性とキューピッドが一人描かれています。

 描かれた人物や主題については様々な学説が唱えられ今だ定まってはいないのですが、特に背景に映る植物については500種類以上と驚くほど精緻に描かれています。



 またサンドロ・ボッティチェリはプリマヴェーラやヴィーナスの誕生など、キリスト教から外れる異教的な神話を題材にした作品がある一方で、聖母を描いた作品も非常に多く残されています。

 ヨーロッパでは中世の後期に差し掛かると聖母マリアを信仰するようになり、特にルネサンス期になると優しさや慈愛に満ちた姿で描かれることが多く、ボッティチェリが描く姿もまた優しく愛に満ちた姿の聖母です。


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