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『キリストと皇帝コンスタンティノス9世・ゾエ夫妻』のモザイク画(アヤソフィア内)
ビザンティン美術(Byzantine art)とは、東方的な要素を大きく含む美術様式で、モザイク画や宗教画などが広く知られています。
ビザンティン美術は5世紀から15世紀にかけて発展したスタイルで、より厳密に言えば330年に東ローマ帝国によるコンスタンティノープルの開都から、1453年にイスラム教徒による首都陥落があるまでのおよそ1000年間に渡り発展しました。
コンスタンティノープルは現在のトルコの都市イスタンブルの前身であり、東ローマ帝国が古代ギリシアの植民都市であるビュザンティオンとして建設し、当時の都市の名称が美術様式として名づけられました。
基本的には古くからのギリシア美術・ヘレニズム美術・ローマ美術などを継承しつつ、キリスト教や東方的な要素から、ササン朝の治世に発達したペルシア美術なども影響を与えて、一種独特な美術様式を形成しました。
ビザンティン美術の特徴としては、初期のキリスト教美術と同様に人体に動きがなく硬直した表現技法が引き継がれています。
物質より精神性を求めつつ、またきらびやかな色彩や装飾がこの様式の大きな特徴として挙げられます。
美術様式が広がった地域としてはロシア・ブルガリア・ヴェネツィア・南イタリア・シチリアなどが挙げられ、現在でもキリスト教の教派の一つである東方教会で色濃く影響が残されています。 美術様式としては絵画はもちろんのこと彫刻や建築から宝物など幅広く様式が形作られ、特に絵画ではイコンが後世に渡り華々しい展開を見せました。
イコンとは宗教画の一種で、特に東方教会では信仰の対象とされています。
イコンに描かれているのはイエス・聖人・天使などから聖書に書かれる重要な出来事などで、板絵・フレスコ画・写本挿絵・モザイク画など様々な種類が存在します。
一般的な宗教画とは異なりイコンは天国と繋ぐ窓として身近な存在であり、信徒は祈りを捧げるとともに口づけを行ないます。
このイコンについてはその後7世紀を迎えると、イスラムと東ローマ帝国が戦火を交える中でイスラムに影響を受けた教会が、偶像崇拝を禁じるイスラムの影響でイコンを否定するようになりました。
こうした動きは当時の東ローマ帝国の皇帝レオン3世も同調するようになり、その当時に生じたサントリーニ火山の噴火は神がイコンに対して怒った結果であると解釈し、皇帝の命によりイコノクラスムと呼ばれる聖像破壊運動が実施されました。
9世紀半ばになるとようやくイコノクラスムは終結し、それ以降は現代に続くまでイコンは再び活発に使われています。
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