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ゴシック美術gothic

ゴシック美術の目次

○ゴシック美術とは
○ゴシック期の画家一覧
○ゴシック美術に関連するページ紹介
○西洋美術史紹介



『聖母の埋葬』ジョット・ディ・ボンドーネ[1310]絵画館(ベルリン)所蔵



ゴシック美術とは

 ゴシック美術(Gothic art)とは、優雅で装飾的な表現や細部描写画大きな特徴の美術様式で、ルネッサンスが花開く以前の中世の頃に見られたスタイルです。

 ゴシックは美術や建築、小説などの文学などを始めとして幅広く使われている言葉で、一般的には古典的なスタイルを指しているのですが、元々はゲルマン系ゴート族で使われていた言葉で野蛮を意味しています。

 これはルネッサンス時代にそれ以前の過去の遺物を軽視する際に用いられていた表現で、現代では言葉の意味合いが大きく変わり今もなお使われています。

 ゴシック美術が発生したのはおよそ12世紀中頃から15世紀に掛けてで、フランスのパリを中心とするイルドフランス地方でおこりました。

 この時期には宗教美術を中心として修道院で多く見ることができるロマネスク美術もおこった時代であり、双方は並行するように発展し中世ヨーロッパを代表する美術として挙げられます。

 ゴシックの様式の直接的な起源となるのは、パリ北郊のセーヌ・サン・ドニ県のサン・ドニ大修道院が改築する際に、全ヨーロッパから工芸家・彫刻家・建築家などを多く呼び集めたことが出発点とされています。

 続いてゴシック美術の特徴についてですが、まず初期において当時は一般民衆の識字率が低い事もありキリスト教を普及し教えるための教材としてこの美術様式が使われ、それ以前に多く見られたビザンティン美術(ビザンチン美術)の影響も色濃く残されています。

 具体的な表現の仕方としては、やはり宗教画ですので説得力があり精神性を感じる部分があり、遠近法を取り入れたり優雅な線の使い方などが目立ちます。

 人物の描き方としては表情が出てきてより写実的に表現されており、この初期の時代の画家としてはチマブーエ、ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ、ジョット・ディ・ボンドーネ、シモーネ・マルティーニ、ロレンツェッティ兄弟などが挙げられます。

 また時代を経て装飾的で優雅な表現や世俗的で人間的な主題を用いる国際ゴシック様式として発達するようになり、さらにヨーロッパを芸術家が行き来する中で各地の様々な様式が溶け込みます。

 さらに15世紀の頃に国際ゴシック様式は初期ルネサンス北方ルネサンスの二手に分かれてそれぞれ発展していき、16世紀になるとルネッサンス様式が交わる後期ゴシック美術が登場します。

 この時代の代表的な画家としてはヘラルト・ダーフィット、ヒエロニムス・ボッシュ、マティアス・グリューネヴァルトなどが挙げられます。



ゴシック期の画家一覧

○チマブーエ
○ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ
ジョット・ディ・ボンドーネ
○シモーネ・マルティーニ
○ロレンツェッティ兄弟



ゴシック美術に関連するページ紹介

ビザンティン美術
ルネサンス期
ルネサンス美術の歴史
 ●ルネサンスの黎明期
 ●初期ルネサンス
 ●北方ルネサンス
ジョット・ディ・ボンドーネ



西洋美術史紹介

ゴシック美術
ビザンティン美術
ルネサンス期
ルネサンス美術の歴史
 ●ルネサンスの黎明期
 ●初期ルネサンス
 ●北方ルネサンス
 ●盛期ルネサンス
 ●マニエリスム期
ルネサンスの三大巨匠
バロック
印象派
 ●ポスト印象派(後期印象派)
 ●新印象派
シュルレアリスム(シュールレアリズム)


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