○バロック美術とは
○バロック美術の代表的な芸術家(画家)一覧
○バロック美術の代表的な作品紹介
○バロック美術に関連するページ
○西洋美術史紹介
『夜警(The Night Watch)』[1642年]
レンブラント・ファン・レイン
[キャンバス 油彩] [大きさ:363cm×437cm]
アムステルダム国立美術館所蔵
『牛乳を注ぐ女(The milkmaid)』[1657年-1658年]
ヨハネス・フェルメール
[キャンバス 油彩] [大きさ:45.5cm×41cm]
アムステルダム国立美術館所蔵
バロック(baroque)とは、『ゆがんだ真珠』を意味するポルトガル語に由来した言葉で、ポルトガル語の綴りでは、barrocoと書きます。
この『ゆがんだ真珠』という意味を持つバロックという言葉は、悪趣味でいびつ、品位に欠けるものとして、軽蔑的な意味合いが込められていました。
バロック美術とは、16世紀の末にイタリアで生まれ、その後17世紀にはそれまでの主流であったルネサンスにとって代わり、ヨーロッパの大部分に広まった芸術や文化の様式です。
当時は宗教改革の後の、カトリック教会による対抗宗教改革が盛んになった時期であり、芸術や美術はカトリックの権威を高めるためのものとしての役目を担っていました。
そのため、壮麗で装飾的であり、優美で優雅な作品が、宮殿や教会の聖堂等を飾るために制作されて行ったのです。
バロック絵画の特徴は、非常に躍動的、装飾的であり、明暗がくっきりと対比的に表現されていることです。
それまでのルネサンス期の絵画のような、均衡ある構図とはかけ離れ、流動的で劇的な作品が多く残されています。
この時期の絵画の題材は、聖書の一場面やギリシア神話、聖人、王侯貴族の肖像などでしたが、風景画や風俗画、静物画など、日常を描く作品ジャンルが確立したのもバロック期です。
バロック絵画の誕生に大きく影響を与えたとされるカラヴァッジオを始め、レンブラント、フェルメール、ルーベンス、ヴァン・ダイクなどの著名な画家たちの作品が、この時期に生まれています。
特にフェルメールは日本でも非常に人気が高く、真珠の耳飾の少女(青いターバンの少女)や、牛乳を注ぐ女などの作品が良く知られています。
また、17世紀を代表する作家の一人、巨匠レンブラントも良く知られており、光の魔術師・魂の画家、と呼ばれた彼の作品を愛する人も多いことでしょう。
フェルメールもレンブラントもオランダ画派の画家ですが、宗教画を中心としていたフランドル派の絵画よりも、当時の人々の暮らしの様子を生き生きと伝える、庶民的な生活、風物画を描いたオランダ画派の絵の方が、もしかすると日本人には馴染みやすいのでしょうか。
ところでバロック絵画の巨匠、ルーベンスの三連祭壇画のひとつ、キリスト降架という作品は、日本人の多くの人が、世代を問わず良く知っている絵画かもしれません。
というのも、「フランダースの犬」の中に出てくる、ネロが見たいと願った絵が、この、ルーベンスのキリスト降架なのです。
縦が421cm、横は311cmもある大作で、ベルギーのアントワープ大聖堂に所蔵されていることは有名です。
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